ゆるく楽しくかしこく生きる!元教員みきてぃのブログ

生きるのがつらい、そんな若手教員や若手社会人の人びとが、少しでも笑顔になれるブログを目指します!主に教育、仕事、趣味(音楽)についての情報を発信します。

私が先生をやめた理由

先生を辞めようと思った理由について書く。


結論から言うと、生きることさえ嫌になり、このままでは生きていくこともままならない、と思ったから。あと、次の1年間を最後までがんばれる自信がなかったから。(年度の途中で投げ出すくらいなら年度末に辞めようと思った。)

そして、生きるのを諦めるくらいなら、もう教員は辞めて、教員以外にやりたかったことをやろう。と思い立った。


それらの原因は、当時は、もうとにかく全部!と思っていた。しかし、退職してからの4ヶ月間、自分は特に何が辛かったのか、振り返ってみると、次の5つが思い浮かんだ。


①休みがない… 平日の残業は当たり前。加えて毎日持ち帰り仕事。もちろん土日も。物理的な作業量も膨大だが、何より24時間365日、絶えず仕事のことを考えている生活がつらかった。教員時代のタイムスケジュールは、今後また記していこうと思う。

②子どもたちとの関わり…私は途中から担任をもった。子どもたちは前担任が自分たちの先生だという認識が強い。毎日のように、「○○先生のほうがよかった。」「みきてぃ先生はうちのクラスの先生じゃない。」等言われ、それは自分の技量のなさはもちろん大前提なのだが、それでもやはり子どもたちの正直な反応には心が痛んだ。

③先輩教師との関係…中にはどうしても合わない先生が居て、指導がけっこう精神的苦痛だった。単純に言い方がきつかった(「そんなんじゃ教員としてやっていけないよ」、とか)のと、自分の出来なささは十分承知なのに正論(っぽいこと)を突きつけられ、こんなこともできない自分はだめだ…とどんどん自分を追い込んでしまった。

④疑問を感じるようになった…学校教育そのものに対して、違和感を覚えはじめた。特に担任になってからは、「静かにしなさい。」「体育座りでお話を聞きましょう。」などという毎日の指導が苦痛でしかたなかった。授業中に疑問や興味あることがあれば周りの子と議論したくなるのは学んでいる証拠なのに、一律に静かにしなさいと統制する。人の話をしっかり聞くことが大事なのはそうだけれど、正直、姿勢が多少くずれていても聞いている子は聞いているし、どんなにぴしっと体育座りしていても聞いていない子だっている。日々の指導が、私にとっては「こんなことがしたいわけじゃない。なんでこんなことしなきゃいけないんだろう。」という精神的負担だった。

⑤多忙すぎて本当にやりたい仕事に時間を割けない…教員の仕事は大変煩雑で多岐にわたっている。挙げてもキリがないのだが、事務作業、公務分掌(学校全体でやらなきゃいけない仕事。役割分担が決まっている。)、会議、学年の仕事、行事の準備と片付け、成績処理、掲示物作り、保護者対応…etc。これらは全て子どもたちが帰った後にやる仕事。はっきり言って定時なんてあってないようなもので、時間内に終わるわけがない。

当然こういう全体の仕事や急ぎの仕事が終わってから、ようやく自分の仕事に取りかかれるわけである。本当は、教材研究、授業の準備、学級経営のこと…などに時間を割きたいのに、そんなことをしている時間はほとんどない。休みの日とか平日睡眠を削ってやるしか術はない。でも、休みも平日も毎日激務に疲れ果てており朝も早いので睡眠時間の確保も必要。というふうに、本当にやりたいことは心ゆくまでできないというもどかしさというか、苦しさがあった。こんな生活だったから、休み時間に遊ぶことすらできない私から子どもたちの心は離れていくし、適当にせざるを得ない授業も子どもたちに響かないし、悪循環が悪循環をうんでいた。


特にきつかったのは④と⑤。

大学時代、「こんなクラスにしたいな」「授業はこういうふうにしたいな」などと、理想を描きすぎていて、そのうえ教員という仕事のいい面(授業の楽しさや、子どもたちと関わることの喜びなど)しか知らなくて、あまりに理想が膨らんでいた。

だから、理想と現実のギャップがものすごくあったんだと思う。

さらに①〜⑤のようなストレスが少しずつ積もり、どんどん学校に行くのが憂鬱になってしまった。

あとは単に、慣れない仕事で要領を得ていないとか、一人暮らしが大変だったとか、もともと早起きが苦手だとか、そういうしんどさもあっただろうけど、精神的負担はそんなの比じゃないくらいだったし、それらは社会人1年目ならあるあるなのかな、と、しかたなく思っている。


退職してよかったかという問いには、今はよかったと答えるけれど、当時はものすごく葛藤があって、悩みに悩んだ。できることなら、もう少し続けたい気持ちもあったから。


だからこそ、私は、もし私と同じように苦しんでいる先生がいるなら力になりたいと思っている。このブログがそのはじめの1歩になれば…という気持ちでいっぱいである。